遠く離れていても、すぐにお互いの姿を見ながらスムーズな意思決定を可能にするテレビ会議システムは、多くの企業で導入されているビジネスツールです。
この記事では、テレビ会議の特長やおすすめのテレビ会議システム、選び方まで詳しく解説しています。導入を検討する際の参考にしてください。
目次
1.テレビ会議とは?
2.テレビ会議の特長
3.テレビ会議とWEB会議の違いとは
4.テレビ会議システムの様々な機能をご紹介
5.テレビ会議システムの業種別活用方法
6.テレビ会議の映像と音声処理(コーデック)の方法
7.テレビ会議やWEB会議を行う際に必要となる準備や機材
8.テレビ会議システムの選び方
9.おすすめのテレビ会議システム5選
10.まとめ
1.テレビ会議とは?
テレビ会議とはISDN回線や専用回線を使って遠隔地の相手とリアルタイムで送信されるカメラの映像を見ながら会話するシステムの事です。1対1だけでなく同時に複数の相手とも接続できます。
テレビ会議システムのベンダーから提供されるマイクやカメラ、スピーカー、コンソール(操作卓)が提供されるオンプレミス型システムで、参加者はそれぞれに個別に設備をセッティングして使います。
参考:ビデオ会議とは?システムからWeb会議との比較まで紹介
2.テレビ会議の特長
テレビ会議は、離れた場所でもお互いの顔を見ながら話せる便利なコミュニケーションツールです。どんな特長があるのかご紹介します。
大人数向けの会議に最適
大人数の社員を抱える企業は、各地に散らばっている社員を集め会議や社内教育などを行うと、さまざまな問題が出てきます。それを解決できるのがテレビ会議です。テレビ会議が解決できる主な課題を以下の表にまとめました。
システム導入前 | システム導入後 |
出張費がかさむ(交通費・宿泊費) | 大幅な経費削減(出張費) |
移動中などの無駄な時間・労力がかかる | 移動する必要がない |
コミュニケーションが希薄になる | コミュニケーションが気軽に取れる |
場所の確保が難しい企業もある | 場所を選ばない(スマホなどとも連携) |
通達事項の周知徹底が難しい | 通達事項を周知させるのが早い |
安定性が高い
遠方でも顔を見ながら会議ができるシステムには、PCを利用したWeb会議もあります。しかし会議をするどちらかの環境にデータ処理の性能やネットワークの遅延、周辺機器との互換性の問題などがあると、音声や画像が乱れやすく苦労することも多くあります。
テレビ会議は複雑な処理を行うCPUではなく、高速処理や単純作業向きのDSPを使用することが多く、画像や音声の圧縮と復元の処理能力が大変高いのが特長です。画像や音声には乱れが起きにくく、安定性に優れていて、壊れにくい高品質なテレビ会議専用機器が普及しています。
※:DSP:デジタル映像・音声信号の処理、変換に特化した集積回路(プロセッサー)
専用機器が必要
テレビ会議を導入するには専用機器が必要です。また種類も豊富で、セットトップタイプ・ルームタイプ・デスクトップタイプ・電話タイプなどが選べます。汎用性はありませんが、耐久性・安定性・ウイルス対応が不要など、長い目で見ても利用価値が高いのが特長です。
テレビ会議の専用機器は値段が高いイメージもありますが、テレビ会議システムを導入せず、経費を使って社員を一か所に集合させる交通費などの金額を考えれば大変お得ではないでしょうか。操作も簡単で、簡単に設置可能ですから準備にも手間取りません。
3.テレビ会議とWEB会議の違いとは
テレビ会議システムとWeb会議システムは利用者にとって、その機能に大きな差がありませんが、システム的には全く異なります。
テレビ会議が主にISDNや専用回線を用いて専用設備を準備するオンプレミス型の設備であるのに対し、Web会議はインターネット回線を利用し、サーバーを通じて相手の通信機器と接続します。この場合の通信機器はパソコンやスマホ、タブレットなので専用設備は不要です。
テレビ会議システムが専用設備を個別に準備する必要があるのに対し、WEB会議システムは主にSaaS(クラウド)型なので端末以外は不要ですし、インターネットに接続できれば良いので場所や端末の種類に縛られません。
Web会議システムはZoomを始めとして無料で使えるものも多いので、テレビ会議システムと比べて初期費用が不要な点が大きいと言えるでしょう。
ただしどこでも簡単に使えるという事はセキュリティ面の懸念があり、情報端末のスペックによってシステムが不安定にもなりえます。Web会議では参加者のPC環境が異なるので特定の相手だけ声が遅れて聞こえているとか、画像が乱れるという不具合が起きるのは珍しくありません。
その点、専用のシステムを構築するテレビ会議システムは動作が安定しており、誰でも直感的に扱えます。
参考:テレビ会議とWeb会議の違いとは?比較表を用いて徹底解説
4.テレビ会議システムの様々な機能をご紹介
テレビ会議システムには様々な種類があるので一括りにはできませんが、その機能をまとめると下記になります。
・多拠点接続
・画面の分割
・会議の録画・共有
・PCのコンテンツを共有出来る
・操作方法の簡略化
・セキュリティの強化
この中で特筆すべきは専用設備の利用によるセキュリティ面の強化と操作方法の簡略化です。主にオンプレミス型の設備であり、セキュアな環境に構築可能なので誰でも簡単にアクセスできるわけではありませんから、重要な会議をするのに向いています。
また専用設備なので操作方法も画一化されており迷う事はありません。遠隔地と会議をする事に特化しているのがテレビ会議システムと言えるでしょう。
5.テレビ会議システムの業種別活用方法
テレビ会議システムはほとんど全てのあらゆる業種で活用できます。例えば世界中に支社を持つグローバル企業のメーカーや商社なら出張無しで臨場感のある会議が出来ますし、メールや電話だけでは伝わりづらい現場の機微を伝えるのにも役立ちます。
画像ではなく商品を手に取って見せながら、動画で説明できるのは大きなメリットです。
またIT企業の分散型組織にも向いており、近年導入が進んでいる在宅勤務や遠隔地の社員と打ち合わせをするのにも便利です。
その他、以下のように業種別に活用できます。
・教育機関の場合→海外のネイティブ外国語授業の実施や遠隔での学習に活用
・金融機関の場合→複雑な金融商品等について、遠隔地から専門家へ相談できる
※医療機関は法律的にグレーなところがあるためNG
・官公庁の場合→関係省庁との速やかな情報共有や連絡や専門家への相談などに活用
6.テレビ会議の映像と音声処理(コーデック)の方法
テレビ会議システムはカメラとマイクから入力された映像・音声情報をコーデックでエンコード(圧縮)して、お互いに会議に参加している相手の設備でデコード(伸長)して共有します。
エンコード・デコードに使われるコーデックの種類は各社それぞれです。動画コーデックはH.264 High Profile、音声コーデックはMPEG-4 AAC-LD Stereoなどが代表的なものとして使われており、高品質なテレビ会議が出来るようになっています。
7.テレビ会議やWEB会議を行う際に必要となる準備や機材
テレビ会議とWeb会議は全く違うシステムで稼働しており、準備すべき機材が異なります。
Web会議の場合はインターネット回線とマイク・Webカメラが付いたハイスペックのパソコンがあれば、どのソフトウェアでも問題なく使えます。パソコン自体にWebカメラやマイクがなければ外付けパーツを追加しましょう。
テレビ会議の場合はメーカーによって設備は異なりますが、共通して必要なのは下記の通りです。
・テレビ会議システム(マイクやカメラ含むセット型が多い)
・専用ディスプレイ
・専用回線
テレビ会議システムのメーカーによって構成は異なるので導入の際には十分な打ち合わせが必要です。
7.テレビ会議やWEB会議を行う際に必要となる準備や機材
性能と機能で選ぶ
テレビ会議システムを選ぶ際には、「映像や音声品質は十分か」「多地点接続は何地点まで可能か」「録画機能は備わっているか」などをチェックしてみましょう。自社の環境に合った機能を選ぶことで、購入後の使い勝手が大きく変わってきます。各メーカーから高品質な商品が販売されていますので、詳細をしっかり確認しておきましょう。
また、テレビ会議システム導入後の会議イメージをしっかり持って、機能に不足がないかチェックしてください。
コストを考える
テレビ会議システムは、PC画面共有、録画、資料共有、電話機能、多様な外部入出力などの機能が備わっているものが多くあります。望んでいるテレビ会議システムの機能があれば、目的に合わせた多種多様な使い方ができますが、価格も高くなります。自社の予算とシステムの値段を比較し、十分納得できるシステムを選ぶ必要があるでしょう。
今まで年間の会議と伴う移動にどれだけの費用を使っていたのかもチェックが必要です。テレビ会議システムは販売店などにデモンストレーションを依頼することも可能ですので、実際に現物を見て利用してみるのもおすすめです。
8.テレビ会議システムの選び方
テレビ会議システムは、社員の働き方をより効率的でスムーズにします。テレビ会議システムを選ぶ際のポイントを、いくつかご紹介します。
性能と機能で選ぶ
テレビ会議システムを選ぶ際には、「映像や音声品質は十分か」「多地点接続は何地点まで可能か」「録画機能は備わっているか」などをチェックしてみましょう。自社の環境に合った機能を選ぶことで、購入後の使い勝手が大きく変わってきます。各メーカーから高品質な商品が販売されていますので、詳細をしっかり確認しておきましょう。
また、テレビ会議システム導入後の会議イメージをしっかり持って、機能に不足がないかチェックしてください。
コストを考える
テレビ会議システムは、PC画面共有、録画、資料共有、電話機能、多様な外部入出力などの機能が備わっているものが多くあります。望んでいるテレビ会議システムの機能があれば、目的に合わせた多種多様な使い方ができますが、価格も高くなります。自社の予算とシステムの値段を比較し、十分納得できるシステムを選ぶ必要があるでしょう。
今まで年間の会議と伴う移動にどれだけの費用を使っていたのかもチェックが必要です。テレビ会議システムは販売店などにデモンストレーションを依頼することも可能ですので、実際に現物を見て利用してみるのもおすすめです。
参考:【徹底解説】テレビ会議・Web会議 導入成功の法則
9.おすすめのテレビ会議システム5選
ここからは、おすすめのテレビ会議システムをご紹介します。代表的な機種に絞ってご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
NTTビズリンク のSMART
NTTビズリンクのSMARTは、簡単、高品質、資料共有も可能。テレビ会議システム、タブレットやスマートフォン、PCや、Microsoft Teams、WebexTeamsなどの外部サービスからも気軽にビデオ会議に参加可能な高品質クラウド型テレビ会議サービスです。
クラウド型でありながら、企業の閉域ネットワークからの接続が可能で、セキュアに利用できます。WebRTCにも対応していますので、パソコンはブラウザーからアプリインストール無しすぐに利用が開始できます。
Cisco Telepresence
Cisco(シスコシステムズ合同会社)のテレプレゼンスは、ユーザーの求める性能とスタイリッシュな概観、どちらもそろえた人気のテレビ会議システムです。どの商品を選んでもパーソナルユーザーから会議室のグループまで柔軟に対応し、企業ニーズにあった会議を実現できます。
音声や映像のデータの変換がスムーズで、安定性も抜群です。HD高画質で、品質の高さを感じられるでしょう。さまざまな端末からの統合も可能ですから、会議に取引先の方や顧客も簡単に参加できます。Ciscoのテレプレゼンスを導入すれば、会議で必要になる意見も素早く伝えられるようになります。
Polycom
Polycom(ポリコム)は、老舗のテレビ会議システムメーカーです。特に音声品質についての評判が高く、ストレスなく利用できるほか、他人数の参加する大規模な会議運用にも対応可能です。
テレビ会議システムでは、機密情報が漏れないかどうかも重要なポイントでしょう。Polycomでは安心のセキュリティ対応が特長で、情報を安心して共有できます。特別なアプリやケーブル、デバイスなどは必要なく、複数のコンテンツを同時に共有できます。また会議室に合ったサイズを選べますので、邪魔になりません。
Sony ビデオ会議システム
Sony(ソニー株式会社)のビデオ会議システムは複数ラインナップがあり、大会議室用・小会議室用・パーソナル用に分けられています。企業や病院、大学などでも導入が進んでおり、今後ますます幅広い分野に参入できる優れものです。
逆光や暗い部屋でもはっきり映し出すView-DR機能を搭載しています。またレンズのゆがみがなく、クリアな映像で目も疲れにくいのが特長です。会議室の広さや参加人数により音質設定も3つのモードで調整できるので、聞き取りにくさがありません。USBメモリを利用して会議内容を録画・記録できるので、議事録を書くにも振り返りが簡単です。
Panasonic HDコム
Panasonic(パナソニック株式会社)のビデオ会議システムHDコムは、本体だけで最大24地点の多地点ビデオ会議が実現可能です。会議では、業務の効率化と迅速な意思決定をサポートします。
クリアな映像から監視カメラシステムとしても導入可能。また、プレゼンテーションモードでは片方向の情報配信が可能なので、セミナー・新人教育・研修にも適しています。
イントラネットとインターネットのデュアル接続にも対応しており、社内外の会議での使い分けにも適しています。
10.まとめ
あらゆる業種で普及してきたテレビ会議も、その多様性と性能、機能の進化が止まりません。企業でも導入がメジャーになり、ビジュアルコミュニケーションはすでに対面と同じような価値を与えてくれます。
NTTビズリンクの提供するSMARTは、上記4選で紹介した端末が全てご利用いただけるクラウド型テレビ会議接続サービスです。使い方やトラブルについてもメーカーを問わず対応できるので、機械に詳しくない方でも簡単にご利用いただけます。
20年の豊富な実績と、充実のサポート体制により、初めてテレビ会議システムの導入を検討されているお客さまでも安心してご利用いただけます。ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業等の統合により、お客様のクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。
現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして、Communication&Collaboration SolutionsとData Center Integrated Solutionsという新たな事業領域のビジネスを展開しています。
所在地:〒112-0002
東京都文京区小石川1丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル
会社概要:https://www.nttbiz.com/company/outline/