1.チャットボットとは?
チャットボットは、「チャット」とロボットの「ボット」の2つの言葉を組み合わせて作られた言葉です。ロボットが人の代わりに、チャット上で自動的な受け答えを行えるように、設定されたツールです。
チャットボットでできること
商品に関する質問に対応
チャットボットは、商品についてのユーザーから質問を受け、適切な回答を返します。これにより、ユーザーは疑問を即時に解決でき、企業側では顧客接点を増加させられます。
おすすめの商品を紹介
いくつかの質問に回答してもらうことで、ユーザーが好むと予想されるおすすめの商品を紹介できます。
商品の購入手続き
チャットボットは、商品の購入手続きのサポートを行えます。商品についての疑問のあるユーザーが質問をした後で、チャットボットを使って商品の購入ができるため、ユーザーの離脱を防げます。
見積もり
チャットボットにいくつかの情報を入力すれば、商品の見積もりができます。ユーザーは事前に購入価格を把握できるので、新規顧客の獲得などに役立ちます。
チャットボットに必要なシナリオとは?
チャットボットは、前もって作られたシナリオに沿って、ユーザーに対する質疑応答を行っています。あらゆるユーザーからの質問に対応するためには、精度の高いシナリオの作成がもとめられます。
2.チャットボットの応答方式
CRMを活用するには現場にマッチしたツールを選ぶことが大切です。ここではCRMツールの種類について解説します。
シナリオ型(ルールベース)のチャットボット
シナリオ型のチャットボットは、ルールベース型ともいわれ、ユーザーに複数の質問を行うことで、最終的な情報まで誘導します。ユーザーはオペレーターと会話しているような感覚で利用できます。企業側は、実際にはオペレーターなどの人的コストを減らすなど業務の効率化がはかれます。
一問一答型(機械学習型)のチャットボット
一問一答型のチャットボットは、機械学習型ともいわれ、ユーザーからの1つの質問に対して1つの回答を提示します。ユーザーが入力したキーワードをもとに回答の候補をあげるタイプや、AIによってお問い合わせ内容をキーワードから読み解いて回答するタイプがあります。
一問一答型のチャットボットについて詳しいことは、NTTビズリンクへお問い合わせください
3.シナリオ型のチャットボットの特長
シナリオ型のチャットボットの特長について解説します。
FAQがあれば手軽に導入できる
既存のFAQの運用がうまくいっているのであれば、それらを利用するとシナリオ化がさらに簡単です。適切なFAQはユーザーから多い質問とその回答ノウハウの集約といれるため、チャットボットに回答してもらう内容をそれらから組み立てることができるのです。
低コストで導入できる
シナリオ型のチャットボットはシナリオを作成することにより、作動させることができます。複雑な深層学習やデータマイニング技術の設計・構築が必要ないため、比較的低価格コストで導入できます。
シナリオに沿った回答しかできない
シナリオ型のチャットボットは、シナリオに沿った回答しかできません。想定範囲外のお問い合わせに対しては適切な回答を示せないことがあります。
難度の高い質問には人間の対応が必要
難度の高い質問の場合、シナリオ型のチャットボットでは対応しきれず、オペレーターなど人間の対応が必要となることがあります。想定範囲外の質問があった場合、有人対応へスムーズにつなげる必要があります。
管理・メンテナンス作業が多い
シナリオ型のチャットボットの運用には、管理・メンテナンスが必要です。実際に運用した際に、想定範囲外の質問が多かったり、時間の経過とともにユーザーの要望が変化したりするからです。初期状態のままではなく、アップデートし続ける必要があります。
4.シナリオ作成の基本的な流れ
チャットボットのシナリオを作成するときの基本的な流れについて解説します。
1.ユーザーのターゲットを決める
どのような状況のユーザーがチャットボットを使うのか考え、ターゲットを決めましょう。シナリオ型のチャットボットの場合、ユーザーとの会話形式での応答が展開します。ターゲットを決めることで、シナリオの方向性が決まります。
2.解決したい問題を決める
ターゲットが知りたいと思うことや疑問に思っていることなど、解決したい問題を決めましょう。決められた問題に対する回答を作成することで、シナリオ作成用のQ&Aが決まります。既存のFAQがあれば、そのまま活用できる場合もあります。
3.シナリオの骨組みを作成する
ターゲットが知りたいQ&Aをもとにして、シナリオの骨組みを作りましょう。ユーザーの入力内容によって分岐させるシナリオが必要となるため、分岐させるための選択肢などを決定させる必要があります。あまり選択肢を増やしすぎないように注意が必要です。
4.シナリオを作成する
実際にチャットボットで利用するシナリオを作成しましょう。チャットボットとユーザーの会話がスムーズに進行できるようなシナリオになるよう気をつける必要があります。
5.作成したシナリオのテストをする
シナリオが完成したら、社内でテストを行いましょう。実際にチャットボットに質問をして、意図した流れでチャットが進むかチェックしましょう。シナリオのつながりに違和感がないかを確認することも重要です。
チャットボットの具体的な導入方法は、NTTビズリンクへお問い合わせください。
5.シナリオを作成するときの注意点
シナリオを作成するときの注意点を解説します。
想定される質問項目と回答を洗い出す
シナリオの作成では、想定される質問項目と回答をすべて洗い出す必要があります。チャットが行われた結果、ユーザーの求めている解決法が得られるように質問と回答を設定しなければなりません。
自然な会話になるようにする
チャットボットは、ユーザーが実際に会話しながら問題を解決するシステムです。シナリオの作成時には、自然な会話を成立させさせられるように注意が必要です。会話が不自然なために、ユーザーが利用し難いと感じると、利用率は下がってしまいます。
シナリオの見直しを怠らない
シナリオの見直しを怠らず、定期的に修正するのが基本です。常に、ユーザーにとって完璧なチャットボットであることを目指し、実際のチャットデータなどを踏まえて、随時更新と改良を行いましょう。
表示する選択肢は5個までにする
シナリオで用意する回答の選択肢は、多くても5個までにしましょう。選択肢が多すぎると、チャットボットは使いにくいと思われてしまう恐れがあります。
6.チャットボットを選ぶポイント
チャットボットを選ぶポイントについて解説します。
シナリオ型のチャットボットを選ぶポイント
シナリオ型チャットボットは、シナリオに沿って会話が展開するため、質問の主旨を汲んだ回答ができることがメリットです。質問に対する回答がしぼられるため、その範囲が限定的になる点がデメリットといえます。
一問一答型のチャットボットを選ぶポイント
一問一答型のチャットボットは、類似の質問であるにもかかわらず、さまざまな主旨のお問い合わせがある場合におすすめします。AIを搭載しているものが多く、ユーザーとのやり取りを機械学習しながら、回答精度を向上させることができます。
7.まとめ
シナリオ型のチャットボットでは、シナリオをしっかり作ることで、お問い合わせ対応の効率化を実現できます。シナリオ型のチャットボットは、既存のFAQがあれば、低コストで簡単に導入できますが、ユーザーの質問に対して決まった回答のみの提供になることと、定期的なメンテナンスが必要となります。
NTTビズリンクのチャットシステムは、一問一答型のチャットボットで、有人応対のチャットへの切り替えもスムーズに行えます。コールセンター運営を効率化するための第一歩には、チャットボットの導入がおすすめです。一問一答型のチャットボット導入を検討している人は、ぜひお問い合わせください。
この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「コンタクトセンターソリューションサービス」をご提供しております。
所在地:〒112-0002
東京都文京区小石川1丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル
会社概要:https://www.nttbiz.com/company/outline/