
自社の商品を知ってもらうために、「初回限定○%オフ」や「お試し購入○○円」などで新規顧客の開拓を行っている企業も多いのではないでしょうか。
商品販売において、このように新規顧客を獲得することは重要なことですが、一度購入して終わりでは意味がありません。自社の安定した収益につなげるには、顧客に継続的に商品を利用してもらう必要があります。
コールセンターにおいて、新規顧客からお試し品などの注文電話を受けた際に、本商品や定期コースのようなワンランク上の商品・サービスを販売することを定期引き上げ(アップセル)といいます。コールセンターの管理者やオペレーターは、顧客に自社商品の良さの理解と、継続的な購入をしてもらうために、日々力を注いでいることでしょう。
一方で、「定期引き上げ率を向上させたいが、どうしたらよいかわからない」「定期引き上げを試みてはいるが、なかなか結果に結びつかない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、コールセンターにおける定期引き上げ率を向上させた方法について、詳しく解説していきます。
目次
1.コールセンターで定期引き上げ率を向上させた方法
2.失注パターンを分析できるCTIで定期引き上げ率向上を
1.コールセンターで定期引き上げ率を向上させた方法

定期引き上げ率とは「お試し品などを購入した新規顧客が通常商品を購入した割合」を示す数値で、以下の方法で算出することができます。
定期引き上げ率=本商品購入客数÷新規顧客数
前述したように、自社の安定した収益のためには、いかに本商品購入や継続した購入に繋げるのかが重要です。そして、この定期引き上げ率向上のための新規顧客とのコミュニケーションには、さまざまな工夫点が存在します。
顧客が困っているニーズを把握し、常にリマインドできている
顧客は、それぞれ何かしらの悩みや課題点、目的などを抱えて電話をしてきます。まずは、これらニーズにきちんと耳を傾けて、理解することが重要です。
そして、商品説明や案内をする際には「その顧客のニーズを復唱すること」がポイントです。「~という悩みをお持ちのようですが」「~にお困りでいらっしゃるとのお話でしたが」など、顧客のニーズを復唱しながら行うことで、顧客は自分の話をきちんと聞いてくれている、大事にしてくれているという印象を持ちます。それが信頼関係を構築し、クロージングもスムーズになります。
誠実に話を聞くことで、顧客との間に信頼感が生まれ、それが安心感につながります。このようにして勝ち得た信頼感と安心感によって、継続した購入(定期引き上げ)につなげることができます。
最終クロージングで言い切れるくらいオペレーターが自信を持っている
顧客からのより強い信頼感や安心感を得るためには、オペレーターが自社商品に対して十分な知識だけでなく、「自信を持っていること」が必要です。
自社商品こそ顧客のニーズに応えられるという自信を持つことで、クロージングの際の言い回しに違いが生まれ、定期引き上げ率にも差が出てきます。「~はいかがでしょうか」や「~にしませんか」という疑問形を使うのではなく、「~をぜひ使ってください」とはっきり言い切ることが重要です。
もちろん、いきなり言い切ってしまうと押し売りのようになってしまうので、前述したように、事前に顧客のニーズをしっかり聞き取り、信頼感を得ていることが大前提です。顧客の悩みや課題を解決できるのは自社商品だとはっきり言い切ることで、顧客の不安や迷いを断ち、購入の後押しをすることができます。
最後に切れる手持ちのカードをもっておく
前述したように自信を持って自社商品をすすめたとしても、顧客に迷いが残り、断られることも多いでしょう。その場合に有効なのが、「キャンペーンや特典を切り札として最後に出す」ことです。
商品購入の際に、さまざまな特典を用意している企業も多いと思います。それらを最初からすべて出さずに、クロージングで顧客の迷いが解消できない場合の最終手段として使うことがおすすめです。「実は~というキャンペーンがありまして」と切り出すことで、再度顧客を購入検討の段階に戻すことができます。
また、切り札を持っていることで、オペレーターも常に心に余裕を持って商品説明やクロージングを行うことができます。
2.失注パターンを分析できるCTIで定期引き上げ率向上を

「顧客のニーズを聞き取り復唱する」「オペレーターが自信を持って商品購入を言い切る」「クロージングの際の切り札を持つ」。このように、定期引き上げ率を向上させるための方法はさまざまあります。いずれにしてもオペレーターのスキルと自信の向上が必要です。しかし、オペレーター育成のためには、日々研修やフィードバックなどが不可欠です。そこで、コールセンターシステム(CTI)の活用がおすすめです。
コールセンターシステム(CTI)には、通話のモニタリング機能や、通話を聞きながらアドバイスが送れる機能、オペレーターのスキルに応じた受信設定機能など、さまざまな機能を搭載したものがあります。また、録音されたデータを分析して、オペレーターにフィードバックしたり、マニュアル化して研修に活用したりすることも可能です。
しかし、さまざまな機能の中から自社に適切なものを選定することは容易ではありません。そのため、CTIをはじめコールセンターにまつわるソリューションを総合的に取り扱うベンダーなど、専門企業に相談することがおすすめです。
NTTビズリンクでは、コンタクトセンターの課題解決を全体設計から構築・運用まで一元的にサポートする「コンタクトセンターソリューション」をご提供しています。
定期引き上げ率の向上をはじめ、御社における課題に合わせたご提案をさせていただきますので、コールセンターを運営するなかでお悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「コンタクトセンターソリューションサービス」をご提供しております。
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