小規模なコールセンターの立ち上げを検討している企業のなかには「人数も少ないので、システム導入は不要」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
一方で、少人数のコールセンターでは、時期や時間帯によってスタッフ一人あたりにかかる業務負荷が非常に大きくなるケースが少なくありません。そのため、業務効率化につながるコールセンターシステムは、むしろ積極的に導入を検討したいものです。
そこでこの記事では、次に挙げる項目について詳しく解説していきます。
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小規模なコールセンターにシステムを導入する際の注意点
コールセンターシステムと一口に言っても、その種類はさまざまです。そして、それぞれのシステムが異なる特長を持っており、自社に合ったものを導入しないと、十分な効果が発揮されない可能性があります。
そこで、小規模なコールセンターにシステムを導入する場合には、次に挙げるようなポイントに注意して検討を進めることが重要です。
初期費用などのコストが事業を圧迫しないか
小規模なコールセンターでは、システム導入にあたってかけられるコストが限られているケースが少なくありません。また、今後大規模な予算を投入する予定があったとしても、「まずはスモールスタートしてみたい」と考える方が多いです。
そこで最近では、初期費用を抑えて導入可能なコールセンターシステムとして、クラウド型のサービスを選定する企業が増えつつあります。
クラウド型のサービスとは、ソフトウェアやデータを自社サーバーやPCに置かず、ベンダーが用意するサーバー内で運用する仕組みのことを指します。これに対して、従来のソフトウェアやデータを自社サーバーに保管して運用するサービスは、オンプレミス型と呼ばれています。
オンプレミス型とクラウド型をコスト面で比較すると、次のような特長があります。
・オンプレミス型…オリジナルパッケージのため、自由度は高いが導入コストがかかる
・クラウド型…パッケージサービスを利用するため、低コストで導入できる
オンプレミス型のサービスはカスタマイズしやすいメリットがある一方、導入コストとしてサーバー設置費用や開発費用など、相応の設備投資が必要です。
クラウド型のサービスはインターネット環境と対応する端末さえあれば手軽に導入できるうえ、自社開発の必要がないため導入コストを抑えることができます。また、クラウド型には従量課金制のサービスも多く、席数に応じた料金のみ支払えば良いため、運用コストも抑えることができます。
そのため、小規模コールセンターへのシステム導入には、クラウド型がより適していると言えます。
スピーディに導入可能かどうか
前述したように、コールセンターシステムはクラウド型とオンプレミス型の2種類に大きく分けることができます。そして、この2種類は、コストだけではなく導入スピードの面にも差があります。
具体的には、システム開発やサーバー設置、PCへのソフトウェアインストールといった作業の必要がないクラウド型は、オンプレミス型と比較してスピーディな導入が可能です。
実際、クラウド型のコールセンターシステムのなかには、最短5営業日で導入可能なものもあります。そのため、導入を急いでいる場合には、クラウド型のコールセンターシステムを選定することをおすすめします。
一方、導入まで一定の期間がある場合でも、後述する研修などの準備のことを踏まえると、事前に「どのくらいで導入できるのか」を把握しておくことが欠かせません。
だれでも直感的に使えるシステムかどうか
既に小規模なコールセンターを運営している場合、表計算ソフトやデータベースソフトを運用して、顧客情報の入力や管理が行われているケースが少なくありません。
一方、コールセンターシステムのなかには非常に多機能なものもあります。こうしたものを導入した場合、これまでコールセンターシステムを扱った経験のないスタッフが操作に習熟するまでに、多くの時間を要する可能性があります。また、実際に運用に移る前には研修を実施する必要もあるでしょう。
こうした課題を解消するため、最近では親しみやすいデザインで直感的に操作が可能なコールセンターシステムも登場しています。ただ、使いやすさに関しては実際に触れてみないと判断できないため、システム選定時にはベンダーが用意しているトライアル期間を積極的に活用するようにしましょう。
同規模コールセンターへの導入実績はあるか
前述したとおり、コールセンターシステムにはさまざまな種類・特長があります。そのなかには、小規模なコールセンターに効果的なものもあれば、大規模なコールセンターをターゲットとしているものもあります。
そのため、導入しているシステムが想定しているコールセンターの規模を押さえておくことはもちろん、ベンダーの担当者に対して同規模のコールセンターへの導入実績があるか、確認しておくことが重要です。
導入実績があるという回答を受けた場合には、コールセンターだけでなく、企業の規模や業種・業態、導入時に乗り越えるべきハードルなど、詳しくヒアリングをして、具体性のある回答が得られたベンダーのサービスを選ぶようにしましょう。
コールセンターシステム選びは、ベンダー選びでもある
システムは「導入することがゴール」ではなく、運用中には不明点が生じたり、万が一のトラブルが起きたりすることもあります。そうした際には、ベンダーのアフターサポートが非常に重要となるため、コールセンターシステムを選定する上では、システムそのものだけでなくベンダーの対応力も十分に確認しておくようことが大切です。
NTTビズリンクでは、コールセンターシステムを提案するだけでなく、コールセンターが抱える課題解決を、全体設計から構築・運用まで一元的にサポートする「コンタクトセンターソリューション」をご提供しております。
小規模コールセンターへのシステム導入実績も豊富ですので、「システム選定にあたり、何から始めるべきかわからない」という方は、ぜひお気軽に下記フォームよりお問い合わせください。
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この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「コンタクトセンターソリューションサービス」をご提供しております。
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