コールセンターの仕事はストレスが多いといわれています。オペレーターの離職率も高く、必要に迫られて業務改善を検討する企業もあります。
この記事では、コールセンターにおけるストレスの原因とともに、その解消法を解説します。コールセンターの業務負荷を軽減したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.コールセンターのストレスとは?
2.コールセンターのストレスの原因とは?
3.コールセンターのストレスを切り抜ける方法
4.オペレーターの離職を防ぐための解決法
5.チャットシステムでストレスが軽減する理由とは?
6.まとめ
1.コールセンターのストレスとは?
コールセンターにおける業務は、主に顧客からのさまざまなお問い合わせに対応することです。そのため、お問い合わせの内容によってはストレスを感じることが多くなります。また、給料や職場環境などの待遇に不満を抱き、ストレスを感じてしまうケースもあります。
コールセンターの仕事
コールセンターの仕事は、大きく分けて「インバウンド」と「アウトバウンド」の2種類あります。以下でそれぞれ説明します。
インバウンド
インバウンドとは、顧客からかかってきた電話に応対する仕事です。商品やサービスに対する質問や、新しい契約の申し込みなどが主な用件となっています。また、顧客の意見やクレームを受ける場合もあります。
アウトバウンド
アウトバウンドとは、自分から顧客に電話をする仕事です。自社の商品やサービスの宣伝をする営業の仕事でもあります。
コールセンターの離職率は高い
コールセンターの離職率は高いといわれています。離職率の高さを改善できないと、生産性が落ちたり、顧客対応の精度が下がったりする恐れがあるため注意が必要です。辞めてしまった場合、新たな人員を採用するためのコストや教育の手間もかかります。
離職の原因はストレス
コールセンターを離職する原因は、人によってさまざまです。たとえば、評価体制が整っていない点に不満を感じて離職する人もいます。また、業務が忙しく、疲れがたまって離職するケースも珍しくありません。ただし、離職の原因としてよくあげられるのはストレスです。
2.コールセンターのストレスの原因とは?
コールセンターのストレスの原因としては、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、ストレスの原因について具体的に説明します。
クレーム対応に精神が病む
コールセンターではクレームの電話を受けることが多いです。ときには罵声を浴びせられたり、理不尽な目に遭ったりすることもあります。その場合、仕事が終わっても精神的に立ち直れず心が病んでしまう人もいます。
商品やサービスについて理解するのが大変
自社の商品やサービスに関する質問を受けることも多いです。そのため、多種多様な商品やサービスについて細かく理解しておかなければなりません。質問にうまく答えられないと、自分自身のスキル不足に対して落ち込んでしまうことがあります。
上司や同僚が助けてくれない
コールセンターは業務過多で、サポート体制が十分に整っていないところもあります。同僚や上司が新人を上手くサポートできず、結果として離職を招くケースもあります。不満や困ったことを周囲の人に相談できないと、ストレスを感じやすくなってしまうのです。
ノルマに追われる
アウトバウンドのテレアポや営業の電話を担当する場合、ノルマの達成に追われることが多いため、ストレスを感じる人が多いです。ほかのオペレーターと比較されることも多く、常に緊張している状態が続くことも大きな原因です。
スキルが身につかない
コールセンターの仕事では、他の職種で役立つスキルを身につけられないことがあります。そのため、一度離職しても、再びコールセンターに再就職せざるを得ないケースもあります。そのことがストレスとなり、よりコールセンターの仕事に苦手意識をもつ人もいます。
がんばっても評価されない
コールセンターで働いていると、オペレーターとしか見てもらえないことがあります。他の社員とも待遇などで区別されることがあり、不平等だと感じることがあります。一生懸命努力しても、一定以上の評価を得るのが難しいことも少なくありません。
契約終了で雇用が継続されない
コールセンターでの雇用形態は派遣が多く社員になれるケースは少なく、契約終了で雇用が継続されないこともあります。職を失う不安感がストレスとなり、長く働けないなら早めに辞めてしまおうと考える人もいます。
3.コールセンターのストレスを切り抜ける方法
コールセンターでのさまざまなストレスを切り抜けるにはどうしたらいいのでしょうか。 ここからは、ストレスを溜めない具体的な方法を紹介します。
クレームに感情移入しすぎない
クレームを受けたときは、感情移入しすぎないように注意しましょう。電話を切ったら、会話の内容は一旦忘れて気持ちをリセットします。自分なりに気分転換する方法を見つけることも大切です。
対処しきれない案件は上司に頼む
コールセンターの業務をこなす中で、自分の力だけで対処しきれない案件が出てくる場合もあります。そのようなときは、無理せず上司に相談し、エスカレーションを行いましょう。早めに上司に対応を依頼すれば、問題を最小限に抑えられる可能性があります。
勤務時間を減らす
コールセンターの仕事でストレスを感じるなら、勤務時間を減らすのも一つの方法です。そのためには、ある程度シフトの融通がきく勤務先を選ぶ必要があります。勤務時間を減らせばリラックスできる時間も増えるため、気持ちに余裕をもって仕事に臨みやすくなります。
ランチタイムなどに愚痴を聞いてもらう
ストレスがたまったときは、誰かに話して発散することも大切です。たとえば、ランチタイムを活用して同僚に愚痴を聞いてもらいましょう。また、何か困り事があるなら、上司にも相談するとストレスを軽減できることがあります。
クレームの少ないコールセンターに転職する
同じコールセンターでも、クレームが多いところもあれば少ないところもあります。一般的には、アウトバウンドよりもインバウンドのほうがストレスは少ないといわれています。また、チャットシステムを導入しているコールセンターなら、電話に比べストレスが少ないと言われるチャットオペレーターに転職するという選択肢もあります。
4.オペレーターの離職を防ぐための解決法
オペレーターの離職を防ぐには、さまざまな対策が必要です。ここでは、オペレーターの離職を防ぐための解決法を説明します。
適切な人材の採用
適切な人材を選ぶには、面接で応募者への質問を通して、人柄や適正を探ることが重要です。また、社員の知り合いを紹介してもらうリファラル採用なら、人材の質を把握しやすくなります。採用する際は、コールセンターの良い点だけでなく欠点、悪い面もきちんと伝えることが大事です。
研修期間を充実させる
新しく採用したオペレーターを定着させるには、研修が重要なカギとなります。充実した研修制度を設け、業務内容を分かりやすく伝えましょう。また、研修期間中に帰属意識を高めることも大切です。しっかりとしたフォロー体制を整えれば、オペレーターのストレスを軽減できます。
退職したい理由を聞く
退職を希望する人が出たら、その理由をきちんと確認しましょう。なぜなら、適切な評価制度を作るためには、現状をしっかり把握する必要があるからです。職場の問題点を明らかにし、オペレーターにとって働きやすい環境に整備する必要があります。
離職予備軍の早期発見に努める
離職を食い止めるには、離職しそうなオペレーターを早めに見つけることも重要です。早い段階で見つけられれば、管理者によるケアが可能です。悩みやストレスの原因を確認し、その人が働き続けるためにどのようなサポートが必要か考えましょう。
チャットシステムを導入する
オペレーターの離職の問題を根本的に改善したいなら、業務改革が必要です。 たとえば、文字でコミュニケーションするチャットシステムを導入して、電話による顧客対応の負担を減らしましょう。ストレスが軽減されるだけでなく業務の効率化もはかれます。
5.チャットシステムでストレスが軽減する理由とは?
チャットシステムを導入すると、なぜストレスが軽減するのでしょうか。
ここでは、その理由について解説します。
スタッフの精神的負担が減少する
チャットシステムによる顧客対応は、電話に比べて精神的負担が少ないと言われています。電話対応は即時対応が求められるため、常に緊張感があります。それに対して、チャットによる顧客対応は、入力された文字を見て考えたうえで返答することができます。
聞き間違えのミスもないため、落ち着いて対応することが可能です。精神的負担が少なくなればスタッフの離職も減るうえに、人材も集まりやすくなります。
短期間の研修で即戦力に育つ
電話対応では、マニュアルを覚えてスクリプトを何度も練習する必要があります。一方、チャットシステムの場合は、マニュアルやスクリプトを暗記する必要はなく、確認しながら対応することができます。
そのため、研修期間が短くても即戦力を育てやすいでしょう。また、チャットなら、同時に複数オペレーターの応対内容をモニタリングできるので、スーパーバイザーが素早くフォローに入ることができます。
6.まとめ
コールセンターでの業務には、さまざまなストレスがあります。オペレーターの離職を防ぐには、ストレスを軽減する対策が必要です。コールセンターの業務を効率化してストレスを減らすには、チャットシステムの導入がおすすめです。
NTTビズリンクのチャット応対ソリューションなら、オペレーターに対するフォローも簡単に行えます。また、チャットボットを利用して稼働を分散することが可能です。また、チャットボットから有人チャットへの切り替えがスムーズなのも特長です。チャットシステムを導入して、業務効率化とストレス軽減を目指しましょう。
この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「コンタクトセンターソリューションサービス」をご提供しております。
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