前回は、オンライン社内表彰式を実施するメリットついて解説しました。オンライン社内表彰式を行うことで、従業員のモチベーションの維持・向上に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大リスクを軽減できるといった効果も期待できます。
一方で、社内表彰式のオンライン開催には、映像配信にまつわる機材の用意など、従来のリアル開催とは異なった準備が必要です。
そこで本コラムでは、オンライン社内表彰式の開催に向けて必要な準備とともに、おすすめの映像配信サービスをご紹介します。
1.オンライン社内表彰式の開催に向けて準備するもの
オンライン社内表彰式の開催にあたっては、カメラやマイク、PC、ビデオスイッチャー、音響ミキサーといった機材はもちろん、インターネットなどのネットワーク回線や映像配信サービスの手配も必要です。
ここでは、各機材や回線、サービスについて詳しく解説していきます。
カメラ
オンライン社内表彰式を初めて実施する場合、「撮影に関しては、カメラが1台あれば十分」
といった考えをお持ちの方もいらっしゃいます。もちろん、固定カメラ1台でもオンライン社内表彰式の配信は可能です。
ただし、そうした場合、配信する映像が単調になりやすく、視聴中の参加者から飽きられてしまうおそれもあります。
そのため、カメラは出演者数やセットの規模・配置に合わせて、複数台用意しておくことがおすすめです。複数のカメラに収められる映像を切り替えつつ配信することで、映像に立体感が生まれ、視聴側の臨場感や没入感を高めることができるでしょう。
マイク
映像配信用のカメラの中には、簡易的なマイクが搭載されているものもあります。ただ、そうしたマイクは表彰者の音声を集めるために十分ではないものも多く、参加者に音声が届かない可能性が高いです。そのため、カメラとは別に専用のマイクを用意しておくことが重要です。
ただし、一口にマイクと言っても、一般的なダイナミックマイクのほか、衣服に装着するタイプのピンマイク、卓上や床に設置するバウンダリーマイク、特定の範囲を狙って集音することができるガンマイクなど、さまざまな種類があります。
それぞれのマイクの特徴を十分に確認した上で、会場のセットの規模や配置に適したマイクを選定しましょう。
PC
オンライン社内表彰式の実施にあたっては、プレゼンテーションや動画を表示するためのPCと、カメラやマイクを接続して音声・映像をまとめ配信するためのPCの手配も必要です。オンライン配信ではPCの負荷が大きくなりやすいことから、古い機種の使用は避け、CPUやメモリなどに十分余裕のあるものを選定しましょう。
また、配信中にトラブルが発生した場合に迅速に対応できるよう、予備のPCはもちろん、オンライン社内表彰式が正常に配信されていることを運営側が確認するためのPCも併せて手配しておきましょう。
ビデオスイッチャー、音響ミキサー
複数台のカメラ・マイクを切り替えつつ配信を行う場合には、ビデオスイッチャーや音響ミキサーが欠かせません。これらの機材を活用してタイミングよく音声・映像を切り替えたり、複数の映像を同時に映したりすることで、オンライン社内表彰式に一層、特別感が出てくるはずです。
ただし、ビデオスイッチャーや音響ミキサー、またカメラやマイクについても、初めての方がスムーズに扱うことは容易ではありません。現場の演出に合わせて臨機応変に対応することができるよう、機材の操作に精通した人材の手配が欠かせません。
ネットワーク回線
オンライン配信においては、音声の途切れ、映像のカクつきなどが生じるケースも少なくありません。こうした問題の原因は、PCのスペック不足を除けばインターネット回線の品質が原因であることが一般的です。
そして、光回線をはじめ高速な固定回線を使用したとしても、ネットワーク負荷などによりインターネット回線が遅延してしまうケースは避けられません。こうした課題を解消して安定した配信を行うためには、専門業者が提供する専用のネットワーク回線を使用することも有効な手段です。
映像配信サービス
オンライン社内表彰式に限らず、企業においてオンライン配信を実施する際には、ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールの活用をイメージする方が多いのではないでしょうか。
しかしWeb会議ツールは、企業の重要なイベントを配信することを踏まえると、音声・映像の品質やセキュリティ、サポート体制が十分でないケースが少なくありません。特に配信トラブルによりイベントが中断してしまうなどの懸念を解消するためには、Web会議ツールを自社で運用するのではなく、映像配信の専門業者が提供する配信サービスを導入することがおすすめです。
専門業者の提供する映像配信サービスは、Web会議ツールと比較して、通信の安定性や音声・映像の品質の高さはもちろん、サポート専用窓口の設置などのサポート体制が充実していることが特長です。
2.社内表彰式のオンライン配信に適したサービスの選定ポイント
企業の重要なイベントをオンライン配信するにあたって、専門業者の映像配信サービスを検討する際、導入担当者が「何を基準に選定すれば良いのか」と悩んでしまうケースが少なくありません。
こうした場合、「最も達成したい目的は何か」といった基準で選定すると成功しやすいと言えます。
そこでここからは、社内表彰式の実施における“よくある要望例”を取り上げつつ、映像配信の専門業者の代表例としてNTTビズリンクの提供するサービスを使った実現方法を紹介していきます。
要望1「リモートワーク中の従業員もオンライン社内表彰式を視聴できるようにしたい」
最近では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてリモートワークの導入が進み、それによって、従業員が自宅などで業務を行うケースが増えています。
このような場合においては、従業員がさまざまな場所からアクセスしやすいよう、インターネットを利用した映像配信サービスを選定することがポイントです。
さまざまな端末に対応し、どこからでも映像を視聴できる「SMART」
「SMART」(「SMART Communication & Collaboration Cloud」)とは、NTTビズリンクが提供するクラウド型映像コミュニケーションサービスです。「SMART」はテレビ会議システムやPC、タブレット、スマートフォンなど、さまざまな接続方法に対応しており、オンラインで音声・映像を視聴できることが特長です。
また「SMART」では双方向のコミュニケーションが可能であるため、表彰式の視聴に加えて質問やコメントを寄せることのできる「双方向コミュニケーション」型の社内表彰式と、表彰式の様子を視聴するのみの「片方向配信」型の社内表彰式のどちらのスタイルにも対応可能です。
さらに「SMART」は、インターネットに加えて専用の閉域ネットワークにも対応していることから、安定・安心した映像配信が可能であることも大きな特長です。
インターネットで簡単に視聴できる「Smart Cast」
インターネットを利用して「片方向配信」型の社内表彰式を行う場合には、「SMART」のオプションメニューである「Smart Cast」の利用もおすすめです。
インターネットを使って、普段利用しているPCやスマートフォン、タブレットなどの端末から手軽に映像を視聴することができることに加え、配信予約時に自動生成されるワンタイムURLとQRコードを使って、簡単に映像を視聴できることが特長です。
3.盛り上がりや一体感のある社内表彰式にするためのポイント
前述した通り、オンライン社内表彰式の実施には、機材やネットワーク回線、映像配信のためのプラットフォームの手配が不可欠です。
一方で、これらの準備を十分に行ったとしても、必ずしもオンライン社内表彰式の成功につながるとは限りません。実際にオンライン社内表彰式を実施した企業の中には、リアルで実施した場合と比較して「盛り上がりに欠ける」「一体感を醸成するのが難しい」といった声も聞かれます。
これは、オンライン社内表彰式で盛り上がりや一体感、臨場感を醸成するには、リアル開催とは異なった演出の工夫や配慮が必要となるためです。そして、そこには専門的な知見やスキルが求められます。
そこでおすすめしたいのが、NTTビズリンクがイベントの映像配信をトータルサポートする「マネージド映像イベントソリューション」です。
「マネージド映像イベントソリューション」を導入することで、イベントの内容に合わせた配信方法の提案や会場・機材の手配、リハーサルといった準備から当日のオペレーションまでトータルで、経験豊富なスタッフのサポートを受けることができます。
NTTビズリンクでは、遠隔地を高品質・高画質でつなぐ「マネージド映像イベントソリューション」をご提供しています。 社内表彰式をはじめとするさまざまな映像イベントのサポート実績によるノウハウを活かし、お客さまのご利用用途やご要望をもとに、最適な実施方法をご提案いたします。
イベントの企画から準備、当日のオペレーションまで熟練スタッフがワンストップでサポートいたしますので、株主総会や決算発表、各種説明会、講演、学会などのオンライン実施を検討・予定されている企業・団体様は、お気軽にご相談ください。
また、ビジネスユースのオンラインイベント実施にお役立ていただける資料もご用意しております。ぜひご一読ください。
この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「映像イベント&配信ソリューション」をご提供しております。
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