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労働生産性の算出方法と改善するための方法をまとめました

近年、働き方改革の推進により、労働者・企業ともに長時間労働などの労働問題に対する意識が強まってきています。さらに新型コロナウイルスが拡大している中、業務の見直しや更なる効率化を目指して、労働生産性向上に取り組む企業が少なくありません。

 

労働生産性向上といっても、「具体的にどのような施策が考えられるのか」「そもそも自社の労働生産性はどれくらいなのか」と疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで、本コラムでは労働生産性の概要と、向上のための方法について解説していきます。

 

 目次
1. 労働生産性の定義と計算方法
2. 労働生産性を改善するための方法とは
3.映像コミュニケーションツールを活用した労働生産性向上なら、NTTビズリンクにご相談を

 

1.労働生産性の定義と計算方法

労働生産性とは「労働者一人あたり(もしくは労働1時間あたり)の生産できる成果」を示す数値で、次の計算式で算出することができます。

 

物的労働生産性

・一人あたりの労働生産性=生産量/労働者数

・一時間あたりの労働生産性=生産量/労働者数×労働時間

 

「少ない労働量で、普段と同じ生産ができた」もしくは「同じ労働量で、生産量が増えた」ということは、それは労働生産性が向上したということを意味します。

 

また、労働生産性には、上記の「物的労働生産性」とは別に「付加価値労働生産性」というものがあります。これは、生産量ではなく付加価値(生産によって生まれた金額的な価値)によって成果を測るものです。

 

付加価値労働生産性

・一人あたりの労働生産性=付加価値額※/労働者数

・一時間あたりの労働生産性=付加価値額/労働者数×労働時間

※付加価値額:営業利益・人権費・減価償却費などを合計して算出される。粗利に置き換えられるケースも多い。

 

いずれにしても、過去(前年や前期など)と比較することで、自社の生産性の推移を知ることができるのです。

 

産業別で労働生産性の違いはあるの?

労働生産性を測るためには「付加価値労働生産性」を使うことが一般的です。この方法では、付加価値を「GDP(国内総生産)」として算出します。国際的に用いられる労働生産性は以下のような計算式となります。

 

国際的に用いられる労働生産性

・一人あたりの労働生産性=GDP/労働者数

・一時間あたりの労働生産性=GDP/労働者数×労働時間

 

毎年、公益財団法人日本生産性本部は労働生産性(労働者一人あたりの国内総生産・就業1時間あたりの国内総生産)を調査し、その国際比較を発表(年における日本の労働者一人あたりの労働生産性は、OECD(※)加盟国中26位(2019年の)となっています。また、1時間あたりの労働生産性においても、21位と低い水準です。

 

(※)OECD:経済協力開発機構。国際経済全般について協議することを目的とした国際機関で、原加盟国はアメリカ、イギリス、フランスなど20か国。日本は1964年に加盟。加盟国数は20216月現在38か国。

 

しかし、日本のすべての産業で一律に労働生産性が低いわけではありません。業界によって労働生産性の違いがあるのです。

 

中小企業庁が発表した2020年版「中小企業白書」によりますと、製造業や建設業、情報通信業や卸売業などでは、労働生産性の水準は高い傾向にある一方、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業などでは、労働生産性が低い傾向にあります。また、大企業と中小企業の差が非常に大きく、特に製造業において顕著に表れています。これは、設備投資や投入できる資本規模の差によるところが大きいからです。

引用:中小企業庁2020年版「中小企業白書」

 

企業の規模にかかわらずサービス業の労働生産性が低い傾向にあるのは、他業種と比べて必要な人手が多いことが原因の一つです。また、サービスを提供する場と消費される場が同じであったり、在庫を持てなかったりする業種でもあるため、計画的な生産が難しいことも原因として挙げられます。さらに近年では、高い質のサービスにもかかわらず、価格競争によりサービス提供価格が下がってしまっていることも大きな課題です。

2.労働生産性を改善するための方法とは

労働生産性を向上させる施策として、「長時間労働や労働集約型の是正」や「労働者の個人スキルの向上」が挙げられます。

 

長労働時間の是正は労働者のモチベーションを向上させ、労働生産性の向上につながります。また、多くの人員を必要とする労働集約型から脱却することで、企業側も不必要な人件費を抑えることができます。ただ、安易に時間や人員を減らしたところで根本的な解決にはなりません。業務内容や業務量を洗い出し、無駄な業務を削減するとともに、最適な部署・人材へ適切に業務配分配をする必要があるのです。

 

労働者の個人スキルの育成も、より迅速で効率的な業務遂行を可能にし、労働生産性の向上につながります。しかし、人材育成は一朝一夕にはいかず、定期的な研修やフォローアップを重ねることで徐々にスキルアップしていくものであり、ある程度の時間を要するものです。

 

業務を切り分け、選択と集中を行う

「業務の選択と集中」を実行することで、労働生産性の向上が期待できます。自社の強みと弱みを徹底的に分析し、得意な分野に対して集中的に経営資源を投資することで、経営効率が上がり無駄なコストの削減や業績向上につながります。

 

「業務の選択と集中」には、コア事業の選択が重要になってきます。自社にとって強みとなる事業が何なのか、成長性やリスクを長期的に分析して選択する必要があります。また、1つの事業に特化するということは、環境の変化による売上減少という問題に直面したときのリスクが大きいという注意点があることを念頭においておかなければいけません。

 

ITツールを活用することで効率を良くする

これまで労働集約型からの脱却について説明してきましたが、ITツールを導入することでも人員や作業工数を削減することが可能です。ITツールの導入よって浮いた時間や労力を他の業務に回すことができ、さらなる労働生産性向上につながるのです。

 

ITツールの導入には以下のようなメリットがあります。

 

・Web会議ツールや各種のクラウドツールを活用することで、災害や緊急事態時のリモートワークに柔軟に対応できます。(緊急時の業務停止を防止)

・リモート支援ツールを活用することで遠隔からの操作・支援ができるようになるため、移動時間などの無駄を省くとともに、従業員が現場に出向く必要があった作業を減らすことができます。(人材不足の解消・コストの削減)

・スマートグラスなどのウェアラブルデバイスを活用することで、遠隔支援の際には音声だけでなく映像も共有でき、技術不足の従業員へのきめ細やかなサポートが可能になります。(人材育成)

 

このようにITツールの導入は、業務を効率化し労働生産性の向上につながります。

特に、上に挙げたような映像コミュニケーションツールの活用にはさまざまな効果があります。しかし、闇雲に始めては現場が混乱し、思うような結果は得られません。何から始めるべきか、何が最適なのかを判断するためには、まず自社の現状を把握する必要があるのです。

3.映像コミュニケーションツールを活用した労働生産性向上なら、NTTビズリンクにご相談を

ここまで解説してきたように、労働生産性向上にはさまざまな方法があります。それぞれにメリットと注意点があるため、特性を踏まえて取り組むことが重要です。最近では、スマートグラスを活用して労働生産性向上に取り組む企業が増えつつあります。

 

例えば、電気通信工事業のA社では、人員不足のため通常時は他の作業をしている作業者で旧設備の撤去工事を行うことになりました。専門スキルを有していない作業員に、電話や複数のWindowsタブレットを用いてサポートすることにしたものの、コミュニケーションミスが発生していました。そこでスマートグラスクラウドを用いて映像+音声による現場作業支援を行った結果、ミスを防止できることができ、作業時間の短縮や作業品質の向上につながりました。

 

このように映像コミュニケーションツールを活用することで、労働生産性は向上するのです。

NTTビズリンクでは、「フィールドワークの働き方改革」を実現するため、さまざまな企業に「スマートグラスソリューション」をご提供しています。

 

映像コミュニケーション分野における20年の実績から、現場の環境に沿った導入支援・運用支援が可能です。

 

労働生産性に関する課題を抱えている企業の方は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

この記事の執筆監修者情報

監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社

NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。

その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「スマートグラスソリューションサービス」をご提供しております。

所在地:〒112-0002

東京都文京区小石川1丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル

会社概要:https://www.nttbiz.com/company/outline/

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