前回は、オンライン社内表彰式の開催に必要な配信機材やネットワーク回線、映像配信サービスについて詳しく解説しました。中でも映像配信サービスの選定においては、音声・映像の品質、通信の安定性に加え、サポート体制についても確認して選定・導入することが重要であることをお伝えしました。
第3回となる本コラムでは、配信機材などの準備を含めたオンライン社内表彰式の本番までの業務フローと、オンライン社内表彰式を成功させるための2つのポイントを紹介していきます。
目次
1.オンライン社内表彰式の本番までに行う準備
2.社内表彰式のオンライン配信を成功させる2つのポイント
3.映像配信の専門業者のサポートを受けることで、より効果的でスムーズなオンライン社内表彰式が行える
1.オンライン社内表彰式の本番までに行う準備
オンライン社内表彰式の準備に必要な期間は、開催規模や内容などによって違いはあるものの、万が一のトラブルが発生した場合に余裕を持って対応するためにも、本番のおよそ2ヶ月前を目安に準備を始めることがおすすめです。
ここでは、本番2ヶ月前から当日までを3つの期間に分け、それぞれの期間に行っておくべき準備を解説していきます。
「本番2ヶ月前〜1週間前」
オンライン社内表彰式の準備でまず行うことは、開催する日程と会場の選定です。
初めから日程を絞り込んでしまうと会場の空き状況によって選択肢が狭まってしまうため、候補日には余裕を持っておきましょう。もちろん、使いたい会場の空き状況を優先して日程を決める方法もあります。
会場を選定する際には、オンライン配信に必要なネットワーク環境や機材用の電源数について十分に確認しておくことが重要です。
開催日程・会場が決まったら、進行プログラムやタイムスケジュール、会場レイアウト、スタッフの役割分担などの詳細を決めていきます。その上で、機材や備品(演台、装飾品、賞状など)のリストアップと手配、進行台本・マニュアルの作成を行います。
【本番2ヶ月前〜1週間前にかけて行う主な業務】
・開催日の決定、会場の選定
・スケジュール詳細、レイアウトの決定
・スタッフの役割分担の決定
・機材及び備品の手配
・マニュアル及び進行台本の作成
「本番1週間前」
本番のおよそ1週間前には、手配した機材などを本番同様に設置し、リハーサルを行います。
可能であれば、照明・音響・カメラといった機材の操作の確認を中心とした「テクニカルリハーサル」と、機材の操作と出演者に関するパート以外を本番にならって一通り確認する「ランスルーリハーサル」をそれぞれ行っておくと安心です。これらのリハーサルを通して、機材などに不具合や不足がないか、プログラムがスケジュール通りに行えるかといった点を1つ1つ確認・修正することができます。
リハーサル後は、必要に応じて機材などの追加手配を行いましょう。ただし、手配先の在庫の状況によっては、手配が本番ギリギリになってしまうケースもあるため、特にテクニカルリハーサルは、できるだけ早く行っておくことが重要です。
【本番1週間前に行う主な業務】
・会場設営
・テクニカルリハーサルやランスルーリハーサルの実施
・機材や備品の確認、追加手配
「本番当日」
本番当日には、スタッフの打ち合わせや会場設営を行った上で、演者を交えて行う総合的なリハーサルである最終リハーサルを実施します。最終リハーサルでは、主に出演者の所作や社内表彰式全体の流れを確認します。
最終リハーサルが無事に完了したら、本番より30分前には開場して、オンライン参加者のサポートを行えるようにしておきましょう。その際には、オンライン参加者が、「きちんと接続できているか」や「音声が聞こえるか」を確認する目安として、BGMや映像を流しておくことがおすすめです。
また本番開始後も、音声・映像がきちんと配信できているか、通信トラブルが生じていないか、といった配信状況を随時確認しつつ、万が一の場合に速やかに対応できるような体制を整えておくことが重要です。
【本番当日に行う主な業務】
・会場設営(※前日に行うケースもあります)
・最終リハーサル(※前日までに行うケースもあります)
・開場後の参加者対応、トラブルサポート
・配信状況の確認
2.社内表彰式のオンライン配信を成功させる2つのポイント
より盛り上がりのあるオンライン社内表彰式を行うためには、前述した準備に加えて、次の2つのポイントを押さえることが重要です。
ポイント1「タイムマネジメントを徹底して、メリハリのある進行を」
社内表彰式のオンライン参加者は、リアル開催した時のように、会場を見渡したり、他の参加者と話をしたりすることができません。そのため、集中が途切れやすく、退屈してしまうことも珍しくありません。
そこで、リアル開催時よりもプログラムの内容を減らしたり、関係者の挨拶の時間を短くしたりすることで、表彰式の時間を短縮することがおすすめです。
一方で本番中は、関係者の挨拶が長引くなどの要因により、スケジュールが押してしまうケースもあります。極力こうしたケースが発生しないよう、リハーサルの段階からタイムマネジメントを徹底し、スムーズでメリハリのある進行ができるようにしておくことが重要です。
ポイント2「オンライン懇親会を行って、一体感や盛り上がりを醸成」
社内表彰式のオンライン開催では、一体感の無さや盛り上がりに欠ける点が課題として残るケースが少なくありません。
このような課題を解消する方法としては、オンライン社内表彰式と併せて、従業員同士の交流を目的としたオンライン懇親会を行うことがおすすめです。具体的には、オンライン社内表彰式は表彰式の様子を片方向配信し、オンライン懇親会は受賞者とそのほかの従業員が双方向でコミュニケーションが取れる形で行います。
オンライン懇親会では、受賞者からの受賞コメントだけでなく、そのほかの従業員からも祝辞や受賞事例についての質問などを寄せることで、受賞者の満足度やモチベーションの向上につながります。また、主体的に参加できることで、受賞者以外の従業員も一体感や盛り上がりを感じ、会社への帰属意識が高まるといった効果も見込めます。
3.映像配信の専門業者のサポートを受けることで、より効果的でスムーズなオンライン社内表彰式が行える
ここまで解説してきたポイントを押さえることで、より参加者に飽きられにくい、臨場感のあるオンライン社内表彰式が実現できるでしょう。
一方で、タイムマネジメントを徹底したプログラム進行や配信機材の取り扱い、参加者を惹きつける演出の工夫などには、専門的なノウハウが求められる部分も少なくありません。中でも特にリハーサル後の機材や回線の調整、本番時の配信状況の確認や調整は高い専門性を要求されることから、自社のスタッフだけで十分な対応をすることは容易ではありません。
そのため、オンライン社内表彰式を実施する場合には、映像配信やイベント運営についてのノウハウを豊富に持つベンダーをパートナーにすることも選択肢に入れておきましょう。
さまざまな企業やイベントをサポートしてきた経験をもとにした効果的な演出方法や、自社の環境に合った実施方法などを提案・サポートしてもらうことで、重要な社内イベントにおける失敗を未然に防ぐことができます。
NTTビズリンクでは、遠隔地を高品質・高画質でつなぐ「マネージド映像イベントソリューション」をご提供しています。 社内表彰式をはじめとするさまざまな映像イベントのサポート実績によるノウハウを活かし、お客さまのご利用用途やご要望をもとに、最適な実施方法をご提案いたします。
イベントの企画から準備、当日のオペレーションまで熟練スタッフがワンストップでサポートいたしますので、株主総会や決算発表、各種説明会、講演、学会などのオンライン実施を検討・予定されている企業・団体様は、お気軽にご相談ください。
また、ビジネスユースのオンラインイベント実施にお役立ていただける資料もご用意しております。ぜひご一読ください。
この記事の執筆監修者情報
監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。
その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして展開している、Communication&Collaboration Solutionsという新たな事業領域の1つとして、「映像イベント&配信ソリューション」をご提供しております。
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