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fpsやフレームレートの意味とは?動画クオリティとの関係について

動画のクオリティの基準としてfpsやフレームレートといった言葉が使われることがありますが、何を意味しているのでしょうか? スペック表の数字が大きければ大きいほど良いものなのでしょうか?

 

本稿ではフレームレートとその単位であるfpsについて解説します。

1.フレームレートの定義とは?

フレームレート(frame rate)とは動画において、単位時間あたりに処理しているフレーム(コマ)数を意味します。

 

アニメや実写、CGなど、表現の違いはあっても、あらゆる動画は静止画を連続的に切り替えることで動いているように見せています。1秒間に切り替える静止画の数(コマ)が多ければ多いほど滑らかで自然な動画になるのです。

 

このフレームレートの単位として一般に使われるのがfps(frames per second)です。名称の通り1秒間に何フレーム切り替えているか(1秒間に使われる静止画の数)を表しています。

2.フレームレートの数値の違いと差

動画フレームレートは主に30fpsや60fpsに設定されているものが多いですが、フレームレート数が異なる2つの動画を見比べてみると、画面表示や動きの滑らかさに違いがあるのが分かります。60fpsに慣れると30fpsの動画は粗く見えますし、30fpsに慣れると60fpsが非常に滑らかな動きに見えます。

 

基本的にフレームレートは慣れの問題が非常に大きいので、30fps以上ならあえて比較対象と並べて視聴しない限り不自然さを感じることはあまりないと思います。用途によりますが、30fps以上のフレームレートを数字だけで追及するのはコストパフォーマンスに比してそれほどの効果を得られない場合もあります。

3.フレームレートは大きいほうがいい?最適な数値設定とは

フレームレートが高いほうが滑らかな動画であることは間違いありませんが、常に高いフレームレートが求められるわけではありません。フレームレートが高いということは映像の滑らかさと引き換えに、単位時間当たりのデータ量が多くなってしまうデメリットがあるからです。データ量が多くなればなるほど、リアルタイムでの通信では、よりスペックの高い通信環境と機器が求められてしまいます。

 

現在、一般的にWeb上の動画などで用いられるフレームレートは30fpsが主流です。30fpsあれば多くの映像が違和感なく自然に視聴できると感じるはずです。60fpsなどの高いフレームレートが用いられるのはハイスペックのコンピューターゲームなどの分野が主流です。

 

特に0.1秒以下の反応速度を争うコンピューターゲームでは、モニターの反応速度まで考慮した環境作りが求められています。ライバルよりも「鈍い世界」で戦うわけにはいかないので、高fpsが求められるのです。

4.インターレースとフレームレートとは?

インターレース (interlace)とはインターネットで動画や画像を表示する際に、通信量を増やさず線画回数を増やすことで段階的に映像を表示する技術のことです。インターレースすることをインターレーススキャン(interlaced scan)といい、日本語では「飛び越し操作方式」と呼ばれることもあります。

 

例えば、データ量の大きい画像をダウンロードした際、最初に粗い画像が現れて、徐々に精密な画像に変化していくのを見たことがある人は多いかと思います。この処理がインターレースです。

 

インターレース(interlace)のlaceとは編み物を意味します。

 

そこで、4000×4000ピクセルの画像を縦糸に4000本、横糸に4000本の糸で編まれた編み物として扱ってみると処理の仕組みが分かりやすいかと思います。

 

インターレースでは、この縦糸のピクセルと横糸のピクセルを端から順番に表示するのではなく、行と列を一つ飛ばしにしながら交互にスキャンして、徐々に画像や映像を完成させるのです。

 

この処理が可視化されているので、ダウンロード後に粗い画像が徐々に美麗な画像へと変化していくのです。インターレースのメリットはいち早く映像の全体像を掴める点にあります。

 

しかし、最初から瞬時に画像を表示できれば、それに越したことはありません。

 

一度に画像や映像を処理できない場合、ボトルネックは2つあります。1つは機器の処理能力です。機器のCPUが遅ければ大量のデータを扱えません。

 

もう1つは通信容量が少ない場合です。大量のデータをダウンロードしようとしても少しずつしかデータが送れないので時間がかかります。このようなケースでは、データが全部集まらなくても「概要」だけは直ぐに把握できるインターレースが非常に役立ちます。

 

このように、インターレースはフレームレートとは全く違う概念のキーワードですが、フレームレートが高い動画の場合、インターレースで読み込んでいる最中に次の画像(コマ)が表示されてしまうケースがあります。

 

この場合、動画の乱れとして目視できるので、フレームレートを下げて通信速度やパソコンの処理速度に見合った余裕を確保しましょう。

5.フレームレートとリフレッシュレートの違い

リフレッシュレート(refresh rate)とは単位時間あたりの画面切り替え回数のことです。単位はHz(ヘルツ)で表されており、主にテレビやパソコンの画面の切替回数を表示します。

 

リフレッシュレートがフレームレートと全く異なる点は、動画のクオリティではなくディスプレイのクオリティを表す単位だという点にあります。

 

動画が目に見えないほど速い速度で切り替わる静止画の連続体であるのと同様に、ディスプレイの光(液晶の背後に設置されたバックライト)も目に見えないほどの速さで明滅しています。この明滅の速さがリフレッシュレートです。

 

リフレッシュレートが低いと画面がちらついて見えるので、眼精疲労の原因になりますし、何よりも不快感があります。通常のディスプレイは1秒間に60回明滅する60ヘルツに設定されているので、この回数を下回ると違和感が生じるかもしれません。

 

リフレッシュレートを高く設定するには出力側(パソコン)とディスプレイ側のスペックが重要です。75Hzや120Hzといったハイクオリティ設定で使いたい場合は、設定できるのだけのスペックを持った機器を選びましょう。

6.テレビ会議に必要なフレームレートとは?

テレビ会議やWeb会議のようなリアルタイムで相互に映像をやり取りするシステムの場合も、映像のクオリティは30fpsあれば多くの方が十分に高く感じるはずです。

 

60fpsに対応できるテレビ会議システムもありますが、利用するためには広帯域の安定したネットワークが欠かせません。また、対応している機器が限られているため、一部の機器だけが対応していても十分に能力を発揮することができません。逆に15fpsしか対応出来ない場合、明らかに画面がカクカクしているのが目立ちますので、コミュニケーションの不自然感が強まります。やはり30fpsを常時利用できるような環境が、コスト面・品質面でバランスが良いと言えます。

 

ほとんどすべてのテレビ会議システムはフレームレートを設定で変更できるので、通信クオリティに応じて最適な調整ができます。

 

単純に解像度を下げればフレームレートを上げることも可能ですし、重要性の高い一部テレビ会議のみ高フレームレート・高画質で実施するなど、用途による使い分けもおすすめします。

 

「よりクオリティの高いテレビ会議を実施したい」そんな希望をお持ちの方は、映像のなめらかさの基準としてフレームレート(fps)にも注目しつつ、検討いただくと良いでしょう。

この記事の執筆監修者情報

監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社

NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。

その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして、Communication&Collaboration SolutionsとData Center Integrated Solutionsという新たな事業領域のビジネスを展開しています。

所在地:〒112-0002

東京都文京区小石川1丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル

会社概要:https://www.nttbiz.com/company/outline/

 

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