遠くにいる相手と頻繁に会議をしたい場合には、都度出張で対応するのではなく、モニター越しで話ができると便利です。この記事ではビデオ会議システムの仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説していきます。Web会議システムとの違いなどもあわせて解説しますので、ビデオ会議システムの導入を検討されている方はぜひ参考にしてください。
目次
1.ビデオ会議とは?
2.ビデオ会議のシステム
3.ビデオ会議とWeb会議の違い
4.ビデオ会議のメリット
5.ビデオ会議のデメリット
6.まとめ
ビデオ会議とは?
ビデオ会議とは、テレビ会議とも言われる会議の仕組みです。ビデオ会議を行いたい場合には、会議を行いたい場所のそれぞれに準備が必要です。ISDNなど通信用の専用回線を準備するほか、会議室などに会議用の専用機器を設置します。
会議ではリアルタイムに相手の様子や音声を聞きながら話ができます。また、資料を共有したり書き込みをしたりする機能もあるため具体的な打ち合わせができます。また、会議をする相手同士で必要な準備が行われている場合には、2拠点間同士に限らず、3拠点同士など複数の場所にいる相手と同時に会議をすることも可能です。
ビデオ会議のシステム
テレビ会議をするには大きく3つのものが必要です。
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・自分の状況を相手に伝えるためのもの:カメラ、マイクなど
・相手の状況を確認するためのもの:テレビモニター、スピーカーなど
・拠点同士の情報をやりとりするもの:コントロール用の専用端末など
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一般的なビデオ会議の場合、カメラはテレビモニターの近くに設置したり、テーブルの中心に置いたりして使います。また、マイクは全員の声が拾いやすい平らなタイプやヘッドセットタイプがあります。
ビデオ会議で映像と音声をやり取りする際は、話が途切れないようにコントロールする必要があります。そこで、専用端末の中では情報を通信する際は圧縮して、情報が手元に届き次第もとに戻すという作業が行われています。
ビデオ会議とWeb会議の違い
ビデオ会議とWeb会議は、システム面からみると大きな違いがあります。 Web会議とはパソコンなどインターネット回線を使って行われる会議です。パソコンに限らずスマートフォンやタブレットでもWeb会議ができます。
専用のソフトウェアやアプリを用意してログインすると、会議をするためのサーバーに接続します。通信のしやすさはサーバーの状況にもよりますが、ネットワークさえあればすぐに通信できる特徴があります。PCなどの中に資料がある場合は手軽に共有しながら話ができるでしょう。
これに対し、ビデオ会議の場合は会議する相手同士の端末を直接つないでいます。情報の受け手送り手ともに同じ速さの回線を使っているため安定した通信が可能です。
ビデオ会議とWeb会議の違いについては、以下の記事でも解説していますので、もっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
ビデオ会議のメリット
ビデオ会議では機器同士を直接つなぐという特徴がありますが、どのようなメリットがあるか紹介します。
高音質、高画質で会議ができる
ビデオ会議では拠点の間が専用の回線で結ばれています。接続が途切れにくく聞き取りやすい音声や映像のやりとりができるのがビデオ会議のメリットです。資料が見づらい、声が聞き取りづらいなどのストレスも少ないでしょう。実際その場に集まったのと同じような打ち合わせを行いたい場合にはビデオ会議が向いています。
PCやモバイル端末などで行うWeb会議でも、リアルタイムで映像や音声がやりとりできます。しかしWeb会議は、インターネット回線を経由しています。ネットワークが混雑している場合や端末の処理能力などによっては、情報がリアルタイムでやりとりできない場合もあるでしょう。なかには映像が何となく粗いように感じたり、音声が割れているように感じたりすることがあるかもしれません。
大人数でも使える
Web会議の場合、PCに内蔵のカメラや固定カメラを使う場合が多く、複数人で会議をする場合は1人1台ずつPCを使って会議に参加することが多いです。これに対しビデオ会議の場合、カメラが上下左右などに動かせるため、会議室などに複数名が集まるだけで話に参加できる特徴があります。
また、ビデオ会議の専用端末ではマイクの性能や音響処理技術も多人数に対応できるよう作られており、ノイズを省き人の声を効率よく収音できるようになっています。
また、相手側の映像はテレビモニタに出力されます。PCの画面を使わないため、手元にデータや資料がある場合には、それらを確認しながら会議ができます。
機密性が高い
会議である以上Web会議でもビデオ会議でも機密保持が重要です。専用回線でビデオ会議を行っている場合、接続先も決まっているため情報が外部に漏れる可能性が低いといえるでしょう。
一方、Web会議の場合、やりとりする通信内容が暗号化されていなければ、第三者が不正アクセスをして情報を盗み取ってしまうかもしれません。また、暗号化されていても、担当者がPCやモバイル端末を紛失してしまえば、会議の情報が洩れてしまう可能性が考えられます。
Web会議では各会議参加者のユーザーIDやパスワード、IPアドレスを適切に管理するほか、会議自体にパスワード設定するなどセキュリティ対策に特に気をつかう必要があります。
ビデオ会議のデメリット
ビデオ会議にはメリットが多くある一方、気を付けておきたいこともあるため以下で詳しく説明します。
初期費用がかかる
ビデオ会議を行う場合の最大のデメリットは、初期費用がかかるという点です。ビデオ会議を行う際の専用端末には数万円のものから数百万円のものまで幅広くあります
たとえば数十万円程度のシステムを拠点ごとに用意するとなるとかなりの負担になります。また、3つ以上の拠点を結ぶ場合には、それぞれをうまく中継するためのシステムが必要となり、さらに費用の負担がかかります。初期費用に加え、月々のシステム利用料も必要となるため、ビデオ会議は高品質な会議ができるメリットがあるものの、手軽に導入できるシステムとは言えないでしょう。
これに対して、Web会議の場合、品質にこだわらなければ無料でできるものがいくつもあります。
場所が限定される
Web会議の場合は、会議のサービスにアクセスできるよう準備しておくと、ノートPCやモバイル端末があればいつでも行えます。移動しながらでも出張先からでも会議に参加可能です。
一方、ビデオ会議は専用端末と機器が必要のため、基本的には設備の移動は難しいです。やむをえず会議の場所を移動したい場合、関連システムの配線などをすべて取り外し、移動先で再接続が必要になり、非常に手間がかかります。
また、収音性の高いマイクを使って会議を行う場合は、騒がしい環境では会議ができないため、ビデオ会議のための機器を設置する場所そのものが限られます。
パソコン画面の共有などが難しい
ビデオ会議の場合、会議用のシステムと自分のPCが分かれているのが一般的です。共有する方法がないわけではありませんが、データを移動させるなど手続きが必要になる場合があります。
手軽に共有しようとすると、カメラでPCの画面や印刷物を移したり、詳細はメールで送ったりという対応になりがちです。Web会議であれば自分のPCの画面を共有したりキャプチャして送ったりすることにはそれほど負担がかかりません。
まとめ
ビデオ会議とは、会議をする場所同士に専用の機器を設置し回線をつないで会議をする仕組みです。PCやモバイル端末で行うWeb会議と比べると映像や音声の品質が優れていて、大人数で会議室に集まるような会議に向いています。またWeb会議に比べるとセキュリティ面で優れているのも大きな利点です。
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