目次
1.PCとテレビ会議システムで接続できる?
2.WebRTCとは?
3.実際にWebRTCを利用してみよう!
4.WebRTCの活用シーン
5.まとめ
1.PCとテレビ会議システムで接続できる?
「テレビ会議システムの数が足りないが予算が無く追加できない」「テレビ会議システムのある部屋が普通の会議で埋まっていて使えない」「打ち合わせ卓にはLANが来ていなくてテレビ会議が使えない」こんなお悩みお持ちではありませんか?
通信や動作が安定していて、操作も簡易、品質も高いテレビ会議システムは確かに便利ですが、比較的導入コストも高額で、保守費などのランニングコストもかかることから、ユーザーが求めるだけのシステムを十分に導入するのは難しい場合があります。そんな背景の中で「テレビ会議システムだけでなく、PCやタブレットからも接続できれば・・・」という要望に応えるサービスが最近人気です。特にWebRTCでの接続ができるサービスは、PC側にアプリケーションインストールも不要で手軽に利用でき、テレビ会議システムのような導入コストも不要なことから、大きな注目を集めています。
2.WebRTCとは?
WebRTC(Web Real-Time Communication)とはWebブラウザーの間で特定のプラグインがなくても映像・音声の通信ができるAPIです。オープンソースのプロジェクトとなっており、WebRTCを使ってさまざまなベンダーが製品提供、サービス提供を行っています。NTTビズリンクの提供するSMARTも、テレビ会議システムだけでなく、WebRTCでの接続に対応しています。テレビ会議システムとPCのWebブラウザー間でシームレスに会議が可能ですので、「テレビ会議システムのある部屋が使えない!」「テレビ会議システムが故障している!」そんな時でも安心して会議を実施できます。
3.実際にWebRTCを利用してみよう!
それではこのWebRTC、一体どんな手順で利用できるでしょうか。NTTビズリンクのSMARTにWebRTCで接続してみましょう。
①ブラウザーの起動
まず対応するブラウザーを起動します。対応ブラウザーに制限はありますが、通常無料で入手可能なブラウザーに対応していますので、余計なコストはかかりません。今回はGoogleChromeで接続してみます。
GoogleChromeの画面が立ち上がりました。
②URLを入力してログイン
指定URLを入力するとログイン画面が表示されました。
接続する仮想会議室(※)、自分の名前(任意入力)を入れて接続します。
『設定』を選択すると、PCで利用するカメラやマイク、ヘッドセットの設定も可能です。たまに「音が出ない」などの症状の際にはこちらを確認いただくことで解決することがほとんどです。
※仮想会議室: クラウド上に設定した仮想の会議室で、通常多地点での接続時に利用します。
③PINコードを入力して会議スタート
PIN(Personal Identification Number)コードという暗証番号が設定されている場合は、PINコードを数字で入力します。インターネットで手軽にアクセスできますが、このようにセキュリティ対策も施されていますので、安心して企業でも利用可能です。
さあ、接続されました。
相手はCiscoのテレビ会議システムで接続していますが、問題なく映像のやり取りができています。音声はここではお伝えできませんが、もちろんコミュニケーション可能です。
ではテレビ会議の定番である、資料共有を行ってみます。Ciscoのテレビ会議から資料共有を開始してもらいました。
テレビ会議システムから送信している資料がWebRTC側でも問題なく表示されています。もちろん逆にPC側から資料を送信することも可能です。利用するデバイスが違っても、映像・音声・資料によるコミュニケーションが問題なくご利用いただけます。
4.WebRTCの活用シーン
WebRTCの便利さ、操作の簡単さがご理解いただけたと思います。ではこのツールを使うことで得られる効能、活用シーンを考えてみましょう。
①テレビ会議システムがいつも予約でいっぱい!
冒頭でご紹介したように「テレビ会議システムがいつも使われていてなかなか利用できない」という声は多くのお客さまからお聞きします。WebRTCを使えば自分のPCが即座に簡易テレビ会議システムになります。デスクから参加したり、打ち合わせスペースに持ち込んで仲間と一緒に参加したりと、使い方もさまざまです。特に複数人でPCから参加する場合、市販のマイク付スピーカーを接続するとよいでしょう。PC内蔵のマイク・スピーカーよりクリアな音声でご利用いただけます。
②リモートワーク
最近は働き方改革の流れから、リモートワークといって自宅や外出先、カフェなどを仕事場として社員に使わせる動きが活発化しています。「リモートワーク中でも遠隔から会議参加できれば・・・」そんなご要望にもWebRTCは最適です。自宅のPCからでもURLや仮想会議室情報などを入力するだけで、簡単にセキュアに接続できますので、オフィスの会議室とリモートワーカー間で手軽にコミュニケーションが可能です。弊社でもリモートワークには積極的に取り組んでおり、多くの会議や打ち合わせに、自宅や外出先から社員が参加しています。
③取引先との会議に
企業のセキュアで安定したコミュニケーションを実現するために、テレビ会議のネットワークを閉域型で構築しているお客さまも多いです。閉域ネットワークはセキュリティが高くなる反面、外部との通信手段の確保に工夫が必要です。「一時的なプロジェクトで取引先や提携会社とテレビ会議を実施したい」そんなニーズにもWebRTCが活躍します。
先方からはインターネット経由でWebRTCで入ってもらえれば、機器やネットワークの新規構築で無駄なコストもかかりません。なにより準備期間も不要です。ブラウザーとインターネット環境さえあれば、すぐにでも利用できます。プロジェクト終了後はPINコードの変更などを行えばセキュリティも安心です。
5.まとめ
今回はWebRTCについて、接続の手順や利用シーンについて説明しました。NTTビズリンクのテレビ会議サービス「SMART」は、WebRTCオプションを備えておりますので、テレビ会議システムとWebRTCがシームレスに接続できます。他にもMicrosoft TeamsやCisco Webex Teamsなど他社サービスとの接続にも対応しますので、前述したような利用シーンでお役立ていただけます。法人利用には欠かせない手厚いヘルプデスクによるサポート、NTTグループだからこそ実現できる、セキュリティと安定性を実現する閉域ネットワークへの対応力で、お客さまの働き方改革の実現に貢献します。