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テレビ会議の基礎知識③ ~接続の仕組みとコーデック編~

リモートワークの隆盛とともに今注目が集まるテレビ会議。withコロナ時代の業務に欠かせない重要なツールであるからこそ、基本をしっかり押さえて確実に導入を成功させたいものです。テレビ会議の基礎知識、第3回は接続の仕組みとコーデック編となります。少し専門的な言葉も出てきますが、品質や使い勝手を最適化するために必要なポイントとなります。

1.テレビ会議接続の仕組み

テレビ会議システム同士はどのような手順で接続され、映像と音声のやり取りができるようになるのでしょうか。接続の仕組みを解説します。

 

テレビ会議の通信の手順

テレビ会議を行うにはおもに以下の3つの手順を踏んで行われます。基本的には電話のやりとりと同様に考えてください。

 

①相手先との接続

接続する相手のIPアドレスや内線番号をダイヤルして接続します。設定により自動応答も可能です。電話の場合のダイヤル→呼び出し→接続と同じイメージです。

 

②接続した相手との映像・音声のやりとり

通話中はリアルタイムで映像と音声のやりとりが行われます。H.239という規格を用いた資料共有も一般的です。

 

③通話の切断

自分から、もしくは相手から切断をすることで通話が終了します。

 

相手との接続

通信相手と接続するにあたりここではゲートキーパーを利用した接続を示します。ゲートキーパーを利用しない場合の接続は①を省略して考えてください。

 

①接続先のアドレスの取得

内線番号を利用して接続操作を行った場合には相手先端末もしくは多地点接続装置のIPアドレスをゲートキーパーから取得します。ゲートキーパーの設定によっては同時に利用できる通信帯域が空いているかも確認します。

 

②接続の開始

取得したIPアドレスをもとに相手先に接続の要求を行います。相手が応答すると接続されます。

 

③相手先との接続方式のネゴシエーション

テレビ会議端末には機器により映像音声の圧縮方式や最大通信速度などが異なります。双方が対応している方式の中で一番性能が良いもので接続できるように、実際の映像・音声のやりとりに先立ち、どの方式で通信するかをネゴシエーションによって決定します。方式はいくつかあり、対応は機器によって変わりますが、最低限対応していなければならない規格が決まっているので、双方ともH.323に対応している端末の場合には必ず共通の方式に対応しています。

 

④通信開始

実際に映像と音声のやりとりが開始されます。

 

映像と音声のやりとり

映像音声は以下の手順で相手に送られます。

 

①映像・音声の入力

テレビ会議端末のカメラ・マイクから映像・音声を入力して取り込みます。

 

②映像・音声の符号化

取り込んだ映像・音声の信号をテレビ会議の規格に合わせたデジタルのデータに変換します。また、なるべく少ないデータ量で高品質な映像・音声を送るためにデータの圧縮を行います。圧縮にはいくつかの規格があり、送信側・受信側双方で対応している規格が利用されます。この圧縮することをエンコード、規格のことをコーデック(※)と呼びます。 主な圧縮方式・コーデックとして映像圧縮のH.261,H.263,H.264、音声圧縮のG.711,G.722,MPEG4-AAC、Siren14などがあります。

※このコーデックこそがテレビ会議の心臓部分にあたるため、テレビ会議システム本体のことをコーデックと呼ぶ場合もあります。

 

③映像・音声データの送信

符号化されたデータはIPのパケットとして送信側のテレビ会議システムから受信側のテレビ会議システムに向けて送信されます。データには映像のデータ、音声のデータ、資料のデータ、制御用のデータなどがあります。

 

④映像・音声の復号化

送信側のテレビ会議端末から送信されてきたテレビ会議用のデータは受信側のテレビ会議端末で音声データは音声データ、映像データは映像データとして束ねられ、圧縮されたデータを伸張してもとの映像・音声データにします。このことをデコードと呼びます。

 

⑤映像・音声の出力

出力用の映像・音声データをテレビモニターやPCのディスプレイなどの出力装置に送り、再生されます。

2.コーデックと標準規格(テレビ会議に関する標準)

現在IPでのテレビ会議で一般的に使われているのはITU-Tという国際機関で標準化されているH.323という規格です。この規格に沿っている端末間でしたらメーカーの異なる端末間でも映像音声のやりとりを行えます。現在出回っているIP対応のテレビ会議多地点接続装置もH.323に対応しているものが大部分ですので、現状ではH.323対応のテレビ会議を利用するのが一番現実的といえるでしょう。H.323対応のテレビ会議端末はISDN回線に対応したH.320という規格に対応したテレビ会議端末との相互接続をゲートウェイ経由で行うこともできます。

 

映像圧縮符号化に関するコーデック

テレビ会議で一般的に利用される384kbpsや1Mbpsという通信速度で高品質なリアルタイム映像を送るためにはデータを圧縮する必要があります。H.323対応のテレビ会議方式で利用される映像圧縮方式にはH.261やH.263、H.264といったものがあります。H.264の方が後からできた規格で圧縮効率が高く、より少ない帯域でより高品質な映像をやりとりできます。

 

団体 名称 制定時期 主な用途
ITU-T H.261 1990年

ISDNテレビ会議

VHS程度の品質

H.263 1996年

H.261の約2倍の圧縮効率

パケット損失にも強い

H.264 2003年

H.263に比べ約2倍の圧縮効率

テレビ会議や高画質録画などで活用される

H.265 2013年

最新の動画圧縮技術

HEVCとも呼ばれる

解像度

解像度は映像の綺麗さ(きめ細かさ)を決める要素になります。大きいほど綺麗ですが、やりとりする情報量が増えるため、より高圧縮/広帯域が必要になります。

 

音声圧縮符号化に関する標準

音声をやりとりする場合にも実際の音声をデジタルのデータにすると同時に圧縮をすることになり、決められた規格に従って行われます。一番基本となるのがG.711という規格で電話レベルの音声(3.4kHz)を64kbpsに符号化するものです。

音声圧縮はなるべく少ない帯域で音声を伝えられるための方式と、より高品質の音声を伝えられるための方式があります。前者で多くのH.323端末に搭載されているものがG.723.1という電話並の音声を5.3kbpsもしくは6.3kbpsに圧縮します。後者はG.722やG.722.1という方式で電話の倍の帯域(7kHz,AMラジオ並)をそれぞれ64kbps[G.722]や32kbps/24kbps[G.722.1]で圧縮します。

 

名称 帯域(kbps) 概要
G.711 48,56,64 アナログ電話程度の音質
G.728 16 アナログ電話程度の音質だが、16kbpsで符号化
G.722 48,56,64 7kHzお広帯域信号でAMラジオ程度の品質
G.722.1 24,32 G.722と同じ音質で圧縮効率が高い
G.722.1 Annex C 24,32,48 14kHzの高音質(CD並み)
G.729 8 アナログ電話程度だが、8kbpsで利用できる
MPEG4 AAC-LC 128 CD程度の高音質
MPEG AAC-LD 128 CD程度の高音質かつLCに比べ低遅延

3.まとめ

今回はテレビ会議の基礎知識の中で、接続の方式やコーデックについて解説しました。やや専門的ではありますが、品質とコストを考えて最適な組み合わせ・環境を構築する上では知っておくとプラスになる知識です。うまく活用して導入を成功させてください。

 

※本記事に記載の商品名、サービス名は各社の登録商標または商標です。

この記事の執筆監修者情報

監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社

NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。

その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして、Communication&Collaboration SolutionsとData Center Integrated Solutionsという新たな事業領域のビジネスを展開しています。

所在地:〒112-0002

東京都文京区小石川1丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル

会社概要:https://www.nttbiz.com/company/outline/

 

 

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