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テレビ会議の基礎知識② ~ネットワーク編~

1.いまさら聞けない!テレビ会議の基礎知識 第二回

リモートワークの隆盛とともに、今、注目が集まるテレビ会議。Withコロナ時代の業務に欠かせない重要なツールであるからこそ、基本をしっかり押さえて確実に導入を成功させたいものです。テレビ会議の基礎知識、第二回は品質とセキュリティを決定付けるネットワーク編となります。

2.テレビ会議に利用するネットワーク

テレビ会議ではどのようなネットワークを使い、どんなところに注意して構築すべきなのでしょうか?

 

ネットワーク設計の注意点

いくら安くても、結局、映像・音声が使い物にならなければ利用できません。利用する目的に合わせて求める品質とかけられる費用を考えて決めることになると思います。利用したいテレビ会議の映像・音声の品質がどの程度かに基づいて、確保するべきネットワークの帯域とネットワークの安定性を事前に検討する必要があります。

 

多くの企業では社内網での利用が一般的ですが、帯域について注意し、場合によっては優先制御の設定をNW機器に行うなど検討が必要です。

 

必要帯域の計算について

テレビ会議を利用する場合の通信の特長として、映像・音声のデータがほぼ常時一定量流れる点があります。テレビ会議の利用中にそれだけのデータを常時流れることが可能か、また、流しても同一ネットワーク内の他トラフィックに問題が生じないかを検討する必要があります。テレビ会議で利用する帯域を常に確保できないと品質に非常な重大な影響を及ぼします。映像・音声はとぎれ、極端になると使い物にならない可能性があります。帯域についてはしっかりと計算が必要です。

 

①通信帯域の計算について

テレビ会議端末の速度は、通信に使うヘッダーなどは除いた映像と音声および制御のデータ量の合計で表示します。しかし、実際に回線上に流れるデータは、IPパケットのヘッダーなどの情報や、映像・音声以外の制御データなども流れますので、IPパケットのレベルでは実際に利用したい端末の速度の1.2倍から1.3倍程度のデータが流れるとして計算するのが無難です。ただし、実際には、映像のデータは映像の動きによって変動するため、常に最大値まで送信されるとは限りません。

 

例)384kbpsでの通信を行いたい場合

  384kbps×1.3=499.2kbps

 

②多地点接続装置を設置する拠点の帯域の計算について

多地点接続装置を設置する拠点は、全拠点からの映像・音声トラフィックが流れ込み、同時に配信するので、基本的には各拠点の必要帯域×同時最大接続数分の回線速度を確保します。

 

例)384kbpsで通信したいため、各拠点500kbps確保し、同時で最大12拠点で接続

  500kbps×12=6Mbps

3.通信品質のテレビ会議品質への影響について

通信帯域を確保できてもネットワークの品質によっては、映像・音声品質が十分に保たれない場合があります。以下の基準をクリアしていることがテレビ会議を行う上での目安になります。

 

伝送遅延

H.323という規格に対応したテレビ会議端末が必要になります。基本的には規格に対応している端末同士や多地点間の会議の接続が可能ですが、一部機能によっては互換性がない場合もあるので注意が必要です。映像の品質は通信速度、カメラの性能、画像圧縮技術などによって変わります。音声に関してはエコーキャンセラー機能というものが実装されており、それによりハウリングやエコー(相手側に送った声が返ってくる現象)を防いでいます。一昔前はこのエコーキャンセラーの技術が各メーカーの腕の見せどころでしたが、最近はどちらのメーカーでも差が無いくらい安定しています。また、機器の操作はリモコンで実施する機種がほとんどですが、タッチパネルで操作できるタイプもあります。

 

ネットワーク

一定な遅延については映像・音声の品質には影響せず、会話の遅延として影響が出ます。利用者の感覚や利用方法によっても異なるので一概にいえませんが、ネットワークの遅延は200msから300ms程度は許容範囲のようです。テレビ会議端末自体でも符号化・復号化により遅延が発生するため、この場合で映像・音声の遅延は500ms程度になります。利用方法にもよりますが、通常の電話での会話に比べてテレビ会議のほうが遅延に対する許容範囲は大きいといえます。(ただし、あくまで使い方と利用する人の受け取り方によります)

実際に利用するネットワークでテストできるのであれば1000バイト程度のデータサイズでPing(ネットワーク上で特定のIPアドレスを持つ機器から応答があるかを調べるためのプログラム)を実行し、帰ってきた値の半分がネットワークでの遅延と考えられます。

 

遅延ジッター

IPで通信を行う場合には、送信した各データが受信側に届くまでの時間は、ばらつきが生じます。このばらつきを遅延ジッターといいます。受信側のテレビ会議システムは一定時間内の遅れのデータの受信を待ってから映像・音声の再生に入ります。そのため、それ以上遅く受信したデータは再生に間に合わず結果として破棄されてしまい、映像・音声の乱れにつながります。どの程度のジッターが許容できるかは端末の仕様にもよるので一概に言えませんが、±1標準偏差40ms以上になると映像・音声に影響が出てしまいます。

 

パケットロス

受信側で再生する際に1%以上のデータがロスされると映像・音声の品質に影響が発生します。特に映像品質への影響が大きくなります。端末によって、独自の仕様によりパケットロスなどの映像・音声の品質への影響を補正する仕組みを持つものもありますが、あまり頼りにしすぎない方がよいでしょう。

4.セキュリティについて

テレビ会議のアプリケーションでも、H.235勧告などで暗号化などのセキュリティの標準がさだめられていますが、互換性なども考えてネットワークでセキュリティをかけるのが現実的といえます。特に企業の機密情報を扱うような会議で利用されるケースであれば、IP-VPNのような堅牢なネットワークを用いることをお勧めします。

5.NAT・Firewallへの対応について

Webなどのアプリケーションと異なり、H.323方式のテレビ会議ではデータ内部にIPアドレスを情報として持って通信を行う場面が出てきます。そのため、ルーターなどでIPアドレスを変換するNAT(Network Address Translation)を利用した場合には、データ内部のIPアドレスの変換が行われず、通信できません。また、H.323の映像・音声データはアプリケーション側で動的に利用するポート番号を決めますので、Firewallが間に入る場合にもうまくいかない可能性が高くなります。

 

NATやFirewallを利用しないVPNなどを利用することが確実ですが、社外との通信などNAT越えが必要になるケースは実際にあります。その場合はH.323を通すための専用のトンネリング装置も販売されており、社内網+社外でNATを通す場合にはそのようなソリューションを利用する手も考えられます。

6.まとめ

今回はテレビ会議の品質を左右するネットワークについて解説しました。安定して高品質で使えることと、便利にどこからでも利用できることを両立することが最も重要です。ネットワーク設計には十分に注意して構成を検討してください。

 

※本記事に記載の商品名、サービス名は各社の登録商標または商標です。

この記事の執筆監修者情報

監修者:エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社

NTTビズリンクは、企業向けデータセンターサービスを提供する会社として2001年7月にスタートしました。

その後テレビ会議多地点接続サービス事業などの統合により、お客さまのクラウド・アウトソーシングニーズに応える為に、統合的なICTアウトソーシングビジネスを展開してまいりました。 現在、設立以来培ってきたデータセンターサービスとテレビ会議サービスの運用力を強みとして、Communication&Collaboration SolutionsとData Center Integrated Solutionsという新たな事業領域のビジネスを展開しています。

所在地:〒112-0002

東京都文京区小石川1丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル

会社概要:https://www.nttbiz.com/company/outline/

 

 

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